Las Vegas and Los Angeles tour_Day3
- tgm17wk
- 2020年1月2日
- 読了時間: 6分
ラスベガス滞在3日目。
本旅行の最大の目的、グランドサークル周遊。
自らドライブでアメリカ大陸横断するのも夢のひとつだったりはするけれど、
今回はプロの力にお任せしたい、との考えで
ネバダ観光サービスの提供する日帰りツアーを予約しました。
1:50にバリーズ集合。
夜なのか朝なのか。ぼーっとする頭を抱えて集合地で待つ。
しばらくすると、40人ほどの参加者を乗せた大型バスが到着。
閑散期には8人乗りの小型バンになることもあるようで、
その覚悟だったのでまさかの団体ツアーに驚き。
まあ、そのおかげでゆったり寛げるリクライニングシートで快適に一眠りできました。
2時間おきにコンビニや宿場に停車して、休憩タイム。
途中立ち寄った、ルート66のウィリアムズ。ここはグランドキャニオン鉄道の停車する宿場町。


かつての鉱物運搬の役割を終え、
現在では1日1往復だけ、観光客を乗せてグランドキャニオンへと走り行くのだとか。
車内では、トークの達者な名物ガイドさんのおかげで
ルート66を含めた訪問地の解説から、ネバダ州やラスベガスという街の面白さ、
また彼のお仕事で出会う人々との体験談まで、
豊富な知識とジョークを交えながら、退屈しない時間を提供してもらいました。
ルート66は、
東部で暮らすアメリカンにとって憧れの地・カリフォルニア州へと初めて繋がった国道。
ゴールドラッシュ期を経て更なる発展を遂げたカリフォルニア州へ、
フォード車の登場で中流階級に自動車が一斉普及した時代、
家族を乗せてバケーションや移住に訪れる人々が膨大に増加したとか。
その影響で、フォード車のガソリン給油が必要な距離ごとに宿場町が生まれた。
更には、宿場町では食事の質にこだわらない顧客の為に、
時間短縮で簡易的な食事を提供するファストフードが生まれた。
今身近にある全ての文化は、誕生の裏に隠れる歴史と物語があるから面白い。
夜中の2時から、休憩を経て走ること約6時間、
最初の目的地であるグランドキャニオン国立公園へ到着。
マーサーポイントから、風景を見下ろす。


この雄大な自然を目の前にして、もう、言葉なんていらないんじゃないかと。
どんな言葉で表現しようとしても、陳腐なものになる。
7000万年に誕生したこの自然を、
いちホモサピエンスの言葉であらわそうなんで、むしろおこがましいのではないか、というくらい。
ただただ美しい眼前の光景に、訳が分からないまま涙が滲み出すのを感じた。

カメラで今この瞬間を捉えておきたい気持ちと、
レンズを通さず自らの眼におさめたい気持ちと入り交じる。
心の動くままに、美しさを感じるひとつひとつの現象に、何度も何度も脳内シャッターを切る。
バスの事前アナウンスでは、
残念ながら道路凍結のため公園内を直進できず、
マーサービューポイントのみの訪問となる予定だったのが、
幸運なことに道路が再通することができ、次のデザートビューポイントへ移動することに。
1932年建造のウォッチタワーが出迎えてくれます。

こちらのポイントでは、悠々と流れるエメラルドグリーンのコロラド川を臨むことができる。



ぽつんと聳える山は、Cedar Mountainと呼ぶのだとか。
雪化粧したグランドキャニオンは、真冬ならでは。
氷点下に至るほどの寒さだったけれど、晴天の日光に助けられた…

ウォッチタワーの傍に、隠れポイント発見。
岩陰から絶景を見下ろしていると、
スターウォーズや指輪物語のような何か壮大な物語が始まりそうな、武者震いのような感覚を得る。
なんだこれ。

息の詰まる程美しいこの風景を、時間の許すかぎり丁寧に眺めました。
一生に一度と思って訪れたけれど、生涯のうちに、何度も何度も訪れたい場所になりました。
きっと今度、
何か自分の力では変えられない事実や状況に苦しくなったとき、
今まで一生懸命に取り組んでいたことがどうでもよくなってしまったとき、
救いを求めるように、人生に意味を求めるように、訪れたくなる場所だと思う。
それからまた、バスに揺られます。
車窓から眺める公園内の風景は、一瞬一瞬が美しくて。

きっと夏場は稼働しているであろう小さな売店や休憩所は、ほとんど休止状態で、
その退廃的な雰囲気もまた味があってよいと思った。

荒野を車で駆け抜ける、映画のワンシーンのような光景に
ずっと眼を奪われっぱなし。

配布されたおにぎり弁当を頬張りながら移動しているうちに、
次の目的地、ホースシューベンド付近に到着!
ここでは往復30分ほどの道をハイキングして向かいます。

見渡すかぎり、視界を遮るものは何もない。

そして辿り着いた、ホースシューベンド。

断崖絶壁、いのちを守る柵や囲いはないので、全て自己責任。
安全な範囲で身体を岩の端までにじりよせて、全景を捉えます。

コロラド川が、途方もない時間をかけて大地をえぐり、
奇跡的に生み出された馬蹄型の絶景。
こちらも感動を言葉では表現できません。カメラでも伝えきれない。

背後に広がる、延々と続く赤土の大地もまた美しい。

そして最終目的地、アッパーアンテロープキャニオンへ。
ここで衝撃事実、アンテロープはアメリカ合衆国ではない!とのこと。
正しくはネイティブアメリカンの自治区、ナバホインディアン居留区内にある。
ナバホ族はアメリカ合衆国のパスポートを利用するので、
敷地の行き来は容易だけれども、実質的には国外に訪れているというのが面白い。
ナバホ族のガイドに従って、
10人ほどでジープに乗り、アンテロープの入口に向かう。

なんとも神秘性を感じさせる岩の切れ目。。
ナバホ族の羊飼いの少女が、
ある日たまたま、姿を消した羊を追って発見した秘境なのだとか。

入った瞬間、
鉄砲水で削られた岩の波打つような形状と、
頂上の開口部から差し込む光線の美しさに心を奪われる。
ナバホ族のガイドは綺麗な写真の撮り方を心得ていて、
ひとりひとり、カメラを預かっては撮影してくれる。

天を見上げても、後ろを振り返っても、様々な美しい表情に出会う。




岩にそっと手を添えると、
ツンと凍るように冷たく、人間の力では到底変形しないような硬さを持つ。
ただただ茫然と、自然の力強さを感じる。

往路を終え、キャニオンを抜けると荒野が広がる。


混雑緩和の為に、写真を撮影できるのは往路だけ。
復路ではカメラはポケットに納め、美しい光景を惜しむように、ゆっくり眼に焼き付ける
そして行きと同じように、ジープに揺られてバスに戻ります。

そして帰路を辿ります。
えも言われぬ感動の渋滞に疲れた状況下、
ガイドさんが巧みなトークで笑わせてくれたのは大変有り難かった。
暮れ行く車窓の風景を眺めながら、
本当に一生モノの想い出になったなあと、しみじみ感じていました。

帰路では、IN-N-OUT BUGERのチーズバーガーを食べたり、
星空鑑賞をしたりとエンターテインメントは続き、あっという間にラスベガスへ到着。
高速を走りながら、彼方にうすら見えるラスベガスの夜景には、どこかほっとする思いもあったり。
この街がどんどん好きになっている証拠だ。
そして!ホテルのレストランでビールを一杯。
カウンターで飲めばサービス料もいらないのでたった$3だよ…美味しいIPAが…

ラスベガス最後の夜なので、夜遊びに繰り出します。
パリスホテルのエッフェル塔の真下、ナイトクラブChateauを覗いてみた。

EDMミュージックが流れるクラブ内では、皆が意気揚々とダンスに夢中になっている。
アジア人はほぼ皆無だ。
こういうクラブにいても、端っこで腰掛けて音楽を楽しむ習慣が染み付いちゃって、
というかそっちの方が居心地よくて、
自分の内向的な日本人らしいアイデンティティを自覚させられる。
2軒目には、ローカルな雰囲気の漂うカジノ&バーStage Door Casinoへ。
ジョニーウォーカーを一杯いただく。

ラスベガス最後の夜を終え、
気持ちのよい満足感に浸りながら、眠りにつきました。
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