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Paris and London tour_Day5

  • 執筆者の写真: tgm17wk
    tgm17wk
  • 2019年1月2日
  • 読了時間: 6分

ロンドン2日目。

宿泊ホテル近くの「Megaro Hotel」のカフェバーにて朝食を頂く。


外観もカラフルな幾何学模様でユニークだったけど、内観も期待通り。

無機質でインダストリアルな素材と、有機的なグリーン、程よく経年したウッドが馴染んでいる。

階段にかざされた絵画は、外観と同じデザイナーの作品だろうか、欲しい。と思わず唸る。



それから地下鉄に揺られ、初めての「Natural History Museum(自然史博物館)」へ!

冬季限定のスケート場にはファミリーが集う。



いざ入館。無料という懐の広さ。

イギリス政府ひいては国民の、文化財・芸術保護やチャリティーに対する意識が高いがゆえに、

その寄付金で美術館・博物館の入館料無料が実現できているのだとか。

それだけでなく館運営主体の営業力も強化されていて、

イベントやショップの売上も充分な収入源になっているということ。

日本には助成金頼みの美術館もあるだろうけれど、 独自に稼ぐ筋肉を備える組織力と、それを牽引するキュレーター兼プレイヤーの存在は必要だろうな。

とまあ色々考えながら、展示室へと繋がるエスカレーターに駆け寄る。

ホール中央にあるのは、ステゴサウルスの本物の化石なんだとか…。


エレベーター脇には、ホモ・サピエンスの系譜を頭蓋骨で辿る展示が出迎えていた。


エレベーターを上ると、惑星の中を突き進んでいくような演出が。


抜けた先には、火山、地震をテーマにした常設展。

地震コーナーでは、阪神淡路大震災時のコンビニを模した展示空間もあり、どきりとさせられた。


映像や模型、仕掛けのある展示が多くて、子どもは終始はしゃいでいる模様。


標本・剥製・化石のコレクションは壮絶。


地球の歩き方ロンドン編の表紙にもなっている、シロナガスクジラの模型。すさまじい迫力。


3時間ほどたっぷり歩き回ったのち、生物に関する膨大なインプットと純粋な感動に疲れてきたので、

隣のV&A博物館へ。

ヴィクトリア女王と、アルバート公が基礎を築き、

現代美術や各国の古美術、工芸、デザインなどの膨大なコレクションが所蔵されている。


ミュージアムショップも、内装の格好良さと匹敵するように、

日常的に身に纏いたい・飾りたくなる、デザインセンスに満ちたプロダクトで溢れている。



エントランスホールも豪華絢爛。


全体的に照明は控えめながらも、開放的な中庭から、展示室へと光が差し込む。



企画展は当然ながら、有料。

3つほどプログラムがあったけれど、一番気になった

『ビデオゲーム、デザイン/プレイ/ディスラプト(かく乱)』展を見ることに。


現代デザインの重要分野として、ゲームを考察する主旨の展示。

3つのコーナーで構成されている。

「ニュー・デザイナーズ」と題したコーナーでは、世界各国の話題のゲームの製作過程を、

CGやメモとともに丁寧に解説されている。



大画面スクリーンでゲームのプレイ映像が流れるので、思わず見とれてしまう。

それにしてもCGの進化には圧倒されるばかり。

”テレビ”ゲームよりも一層のこと、家の壁一面スクリーンでプレイできる

”スクリーン”ゲーム?があれば遊んでみたいな。

プロジェクター機能搭載のゲーム機器。既にありそうだな。或いはVRの方がずっと需要あるのか。


プレイ映像だけを眺めていると、ストーリーが浮かび上がって、

アニメーション映画を見ているような感覚に陥る。




中には、年老いたおばあさんが墓場の一本道を歩き、

突き当りのベンチに座るまでを操作するゲームなんてのも。。

しかもベンチに座ったら、5分くらいの長いエンドロールが流れ、最終的に天国へ逝ってしまうという、

新しい後味を覚えさせられるものだった。。



次に広がるのは、人々の意識の変化と社会的影響を検証するコーナー。

大画面シアタールームでは、実際のプレイ映像と高揚感を与える音楽で編集されたムービーが流れ、 ゲーマーの心理状況やゲームを取り巻く社会現象が解説される。


e-sports世界大会での、プロゲーマーの対戦風景も投影されていた。

ボルテージが最高潮に達したスタジアム全体の熱気から、e-sportsの凄まじい人気を体感する。


展示の最後には、新旧さまざまなゲームを楽しめるゲーセンが出現。



クラフト感のある初期段階のゲームや、哀愁感じるアナログのゲームまで、様々。

子ども以上に大人たちが熱中している姿が印象に残る。


グローバル規模で、ゲームの価値が進化・変貌していることを耳にする機会は多くあるけれども、

小学生以来ゲームの世界から離れていた私からすると、どこか他人事に感じられることもあって。

ただ今回の展示を通して、テクノロジーの進化と比例するようにゲームの表現領域も広がっていて、

日常と非日常の境目が一層曖昧になり、ゲームの中への自己投影や共感が高まる一方であることが理解できた。

AIに人間の行動心理への学習を深度化させて、

人間のニーズを先読みして質の高いアウトプットをさせるのと同じで、

ユーザーはゲームを介して、

自らの理想やカタルシスを実現させようとする傾向が一層強まっているのだろうと。

あとは、「スプラトゥーン」をはじめとする

日本のゲーム会社やゲームクリエイターの紹介・解説が随所に見られて、

世界的に見てもまだ日本のゲーム界のプレゼンスが高いことを再認識した。この機を逃してはいけないな。

たっぷり展示を味わい、お腹いっぱいの状態で美術館を出る。


外観も美しく威厳を放つ、素晴らしい美術館でした。

常設の膨大で貴重なコレクションに胡坐をかかず、

新鮮で挑戦的な企画展を開催している点で、愛が芽生えました。


展示に夢中になっているうちに、あっという間に夜が更けた。

1月というのもあって、日が短いな。イーストロンドンへ移動。

「HOXTON SQUARE BAR&KITCHEN」へ。

通常、ライブ営業がメインなのだけど、この日は飲食店のみオープン。


トレンド最前線のバックミュージックを聴きながら、

名物のTHE WINGS(手羽先をソースにディップして食べるもの)を頬張る。

真っ赤な照明に包まれるのも悪くない。


それからShoreditchの方向へ散歩。

ハイクオリティのストリートアートに目を奪われる。


去年に引き続き、「BOXPARK」を見学。

1階のPOP UP STOREは多少入れ替えがあったかな。

コンパクトに仕切られた店舗区画には、

インテリア雑貨、古着、時計、スイーツ等々、

今のトレンドシーンが詰まっていて、雑誌を読むような感覚で愉しめる。



更に南下し、「Sky Garden」へ。

「ウォーキー・トーキー(トランシーバー)」と愛称で呼ばれている総合ビルの35階に、

2015年オープンした無料展望台。

カフェ、バー、レストランなどが並び、それを囲むように美しい英国庭園の植栽がある。

テムズ河沿いの観光名所をベストな角度で一望できる

(ロンドン塔やタワー・ブリッジ、ロンドン・アイやビック・ベン、テート・モダンなど)。

事前予約は既に埋まっていたけれど、21時以降のフリータイムを狙って入場。



夜景に酔いしれながらビールを注入。

東京で言うならば、六本木ヒルズ展望台に無料で入場して、

併設のバーでノーチャージで気軽に飲めるような贅沢さ。通っちゃうな。


それからキングス・クロス駅周辺に戻り、

「GERMAN DYMNASIUM」というドイツ料理屋へ。

ロンドンに来て初めてのまともなレストラン。笑

魚のリゾットと、クラフトジンを頂く。

少量の絶品料理と、適量のお酒を味わいながら、ゆっくり語らう時間って

大人ならではの愉しみ方だな。




そしてクラフトジンの美味しさに感動。

「Jensen's Gin」というブランド。

キレのある飲み口と、仄かに甘い後味にドはまりしそう。

WEBサイトを調べたら、洗練されたブランドメッセージとヴィジュアルが伝わって、更に愛が深まる。


クラフトビールの次はクラフトジンだな。

ほろ酔い気分でホテルに帰る。

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