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Paris and London tour_Day2

  • 執筆者の写真: tgm17wk
    tgm17wk
  • 2018年12月30日
  • 読了時間: 6分

2日目の朝。

ホテルからすぐのブーランジェリー「Maison Landemaine」で、

パンとアメリカーノを味わい、 一日を始めます。

(エスプレッソと言いたいところだけど、やはり馴染みのある薄さに惹かれる)

このお店はパン職人の石川芳美氏と、

パートナーでパティシエのロドルフ・ランドゥメンヌ氏がオーナーで、

パンとお菓子を通じて日仏間の交流を促進しているのだそう。

東京の西麻布にも一店舗だけある。



ホテル目の前のレピュブリック広場に立つと、ふと空の広さに気づかされる。

パリには高層ビルが全く無くて、建物の高さが制限されているからこそ、

たとえ曇り空だとしても日の存在を感じて、どこか悠然とした気持ちを覚える。


地下鉄に揺られて、「Placa de la Comcorde(コンコルド広場)」へ。

広場の中心にそびえ立つオベリスク。


エジプトのルクソール神殿から運ばれ、

「Luxor Obelisk(クレオパトラの針)」と名付けられているそう。

かつてフランス革命時には、この広場でルイ16世とマリー・アントワネットの処刑も行われており、

多くの観光客が広場とオベリスクを写真に収める。

チュイルリー公園を抜けて、

「Musee de l'Orangerie(オランジュリ—美術館)」へ。


モネの「睡蓮」の壁画に360度囲まれ、その情景に没入できる、繭型の展示室で知られる。

この部屋には自然光が注がれ、「睡蓮」でモネの表現したかった水面の光の煌めき、睡蓮の揺らめき、

その世界観に包まれる事が出来る。


至近距離で眺めたり、数歩下がって眺めてみたり。

モネは、どんな想いで一本一本筆を置いたのだろう、

この全体像をどこまで想像しながら、キャンバスと向かい合ったのだろうと思いを馳せる。



美術館の建築も、シャープで格好いい。


予想外だったのは、地下にも、印象派、ポスト印象派の有名画家の作品が大量に展示されていた事。

画商兼美術収集家、「ジャン・ヴァルテールとポール・ギヨーム・コレクション」の

壮大なコレクションを展示する為に、2006年の改装で地下に展示室を設けたのだそう。



企画展では、ポルトガルの画家ポーラ・レゴの展示

「The cruel stories of Paula Rego」が開催されていた。

美術館を出て、

チュルイリー公園に出る。

椅子に座って、ぼーっと水面の移ろいとカモメを眺める時間も穏やかで、気持ちがいい。


それから、繁華街の方向へ歩みを進める。



出た、「Printemps Haussmann」。プランタン。ザ・老舗百貨店。

この壮麗さよ。

ショーウィンドウはストーリー仕立てになっていて、人形が愉快な動きを見せる。

子供用の見物台があって、子供の目線でも楽しめるようになっている心遣いはさすが。


隣の「Galeries Lafayette(ギャラリーラファイエット)」。

街には、ここのショップバッグを持ち歩く人で溢れていた。


最上階のフードコートで食事。

パリの景色が一望できる贅沢な環境ながら、比較的カジュアルな価格で食事が出来る。



カウンターで注文して、その場で取り分けてくれたり、肉料理ならすぐに焼き始めてくれる。

大好物のラザニアと、ロゼワインをいただきます。


屋上に上ると、オペラ座とエッフェル塔、パリを代表する風景が視界に広がる。

高層ビルが無いからこそ、エッフェル塔の全貌を捉えられる。


ギャラリーラファイエットの、ガラスと鉄鋼で造られたドームは見物。

クリスマスの豪華絢爛な装飾には息を飲む。



次はプランタンに戻って、最近リニューアルしたメンズ感のグルメフロアへ。

「PRINTEMPS DU GOÛT」と名付けられている。

フロアの多彩なラインナップには驚きで、コーヒー専門店、ワインセラー、紅茶専門店、

キャビアとスモークサーモン、トリュフ、フォアグラの専門店まで!

全てにイートインコーナーが設けられている。窓辺に面した席からの眺望は一級品。

勿論、レストランもある。




それからルーブル美術館周辺へ歩いて、

気になっていた「LES CAVES DU LOUVRE」へ。

五感でワインを学べる、体験型ミュージアム。


かつて、ルイ15世時代のソムリエが住んでいた建物で、

地下に広がる洞窟はワインセラーだったそう。

展示室は、5つの部屋から構成されている。

まずは「フランスのワイン産地の多様性」を学ぶ部屋。

ワインの原料を生み出す源、ブトウの樹を育てる土壌の種類や、ブドウの剪定方法を学ぶ。

次は「嗅覚の新発見」をする部屋。

並べられたコルクを手に取って、果実系、ミネラル系、燻製系…など

ワインを構成する香りを実際に嗅いでみる。


次に「味覚と風味」の部屋。

味覚の基本要素、塩味、甘味、苦み、酸味、旨味、

ワインの味わいを構成するこれらのエッセンスを、実際に舌の上に載せて味わってみる。

ミステリアスに輝くロングテーブルが美しい。


「聴覚」の部屋では、

スパークリングワインを抜栓した時、グラスで乾杯する時、泡が立ち昇る時など・・

ワインにまつわる音色が響く。

「視覚」の部屋では、

様々なワインラベルが並べられる。

ワインを語る上でも欠かせない、ラベルの読みを学ぶ。


ツアーの皆様が捌けた後に撮った写真、

光、色、素材、一つ一つのデザイン要素がセンスに溢れておる、格好いい。。


最後はテイスティングルームで、3種類のワインを頂く。

ソムリエは丁寧に、ワインの産地や味わいを説明してくれる。

その他の部屋には、アート作品の並ぶギャラリーや、

予約制のテイスティングルーム等々。洞窟の広さにも驚き。



専用アプリ「FRENCH WINE EXPERIENCE」をダウンロードすれば、展示が一層楽しめる仕組み。

日本語翻訳版もあり、展示の説明や、ワインの知識を補足する百科事典など情報が詰まっている。

大満足して、再出発。

「Le Forum des Halles」という巨大なるショッピングモールに目を惹かれる。

クリスマスマーケットが開かれ、その前で大道芸人がパフォーマンスし、

それに乗っかる(割り入っちゃう)観客たち、なんと口元が緩む光景だろか。


そしてそして、夜も更け始める中、

モンマルトルの丘へ登る。

19世紀にユトリロ、ピカソ、ルノワールなど多くの画家達が住んだ地。


「PAUL Art&Design」という、画家のお店でポスターを一枚購入。ポップなイラストに目を奪われて。

画家もキュートな人柄で、お店の外観も、暗がりにぽつんと佇む姿に可愛らしささえ感じる。


そしていざ、「Place du Tertre(テルトル広場)」へ。

8年前、この地で絵を買った事を思いだす。

かつては、モンマルトル村の中心だった広場。

似顔絵や風景画を描く画家たちが露店を出し、似顔絵を描いたり、絵を販売している。

その広場を囲むように、ギャラリーや土産物、カフェが並ぶ。





ここで、老齢の女性からココ・シャネルとエッフェル塔を描いた風景画を購入、

その後、おじさんとの価格交渉の末、思い切って似顔絵を描いてもらうことに。

観光客からまじまじと見られる辛さに耐えながら、出来上がった絵の完成度には感嘆。

この地で絵を描くことへの、画家のプライドや誇りを感じる。

そして、映画「アメリ」の舞台となったカフェや、キャバレー「ムーランルージュ」を外から見学。

かつてロートレックが足しげく通い、踊り子たちを描いた場所。



今日も今日とて歩き疲れて、ホテル近辺に戻り、

サンマルタン運河沿いの「Acqua e Farina」というイタリアン料理店へ。

北欧スタイルのような温かみのあるインテリアと、インダストリーな構造が交じり合う洒落た内装。

笑顔のスタッフに、絶妙な心地よさで流れる音楽、美味しいピザに満足できる良店。


サンマルタン運河沿いをゆっくり散策するには

まだまだ苛酷な寒さだったけど、この風景を胸に刻んで、またいつか歩こう。


大好きな番組「世界ふれあい街歩き」で、サンマルタン運河が特集されていた時に、

この運河沿いに座ってワインを飲む二人の男女の会話が印象的だったことを思いだす。

「人生には、ワインと友情さえあれば十分」。

そう語る二人の表情が幸せに満ちていて、胸が熱くなった記憶がある。

改めてこの場所を訪れて、

Less is more、より少ないことは、より豊かなことである、

という考え方が頭によぎり、自分の生き方を再考させられたのでした。

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