TOYAMA TOWN TREKKING SITE(TTS)/Toyama
- tgm17wk
- 2017年6月13日
- 読了時間: 2分

About/
富山県富山市と乃村工藝社が、「閉じた体育館から、外につながる体育館」をテーマにした、新しいライフスタイル拠点「TOYAMA TOWN TREKKING SITE(TTS)」を4月29日にオープンする。 同プロジェクトは、自治体の保有する公共施設をクリエイターなどの民間活力で再生し、新たなビジネス拠点とする、総務省の平成28年度「公共施設オープン・リノベーション事業」として採用された。富山市総合体育館のデッドスペースをリノベーションにより、住民がタウントレッキング(まち歩き)などをおこなう、多世代の交流拠点として「再生」することを目指している。
「TTS」は、タニタ健康プログラム・タニタカフェを核テナントとし、スポーツショップやスタジオを併設した複合施設。タウントレッキングをサポートする施設(ハード)を整備、食育・体育といった健康教育的なイベントプログラム(ソフト)を定期的に開催し、富山市民の健康をサポートしていく新しい公共サービスの一環として同施設が運営される。
年間140万人が訪れる環水公園に隣接するロケーションを活かし、富山市総合体育館の利用者だけではなく、広くエリア散策の拠点として活用してもらうことで、市民に「健康寿命の延伸」や「暮らしの質(QOL)の向上」を体感してもつとともに、行政として「住民の健康行動と地域経済の好循環モデル」の構築を目指す、国内においては先進的なプロジェクトだ。
Memo/
複合的な機能からライフスタイル提案を行う、東京ではもはや珍しくないショップ形態が、富山県という立地でどこまでニーズがあり、どこまで当初描いた構想を実現できるのか、興味深い。
富山駅から徒歩10分程度、富山市総合体育館の館内に入って奥まで進んでいくと、意外にもひっそりとした佇まいで施設が現れる。かつてのデッドスペースが活用されているのもあり、サイン計画をもっと視認性高くすべっきか。
駅からアクセスも良く、周辺には公共施設も集積しており、富山県民の生活時間にいかに馴染ませていくのか、施策が気になる。東京にハコをそのまま持っていくならば健康意識の高い都心エリアで需要が高そうではあるが、そもそも富山県民の健康意識はどうなのか?「全47都道府県幸福度ランキング2016年度」で2位に輝く富山県、「QOLの向上」の意図がどこまで理解されるのか、観測していきたい。


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